一晩中、風は止まず、夜中に何度か揺れる幕の音で目を覚ます。
最低気温は1桁の予想だったが、今回はテント内でのセラミックファンヒーターはなし。
前回のキャンプで、一晩中つけていたら、乾燥で喉が乾いてかなり不快だったのだ。
それでもインナーをフルクローズにしただけでとても心地よい眠りだった。
こんなに気持ち良く眠れたのは、いつ以来だろう、と思うくらいに。
5時過ぎには完全に目覚めてしまい、シェルターの窓から外を撮影。
外に出ると朝の気温は5℃。
やはり冬の気温だ。
まだ風は少し残っているけれど、天気は素晴らしい。
朝の焚火を始めていると、猫娘が起きて来た。
彼女も爽快な目覚めだったようで、ちょこんとチェアに座って焚火に手をかざしたかと思うと、すぐに喋りだす。
まだ朝の6時前なので、たまに大きくなる声を諭しながら、うんうん、と話しを聞く。
可愛いなぁ、と猫娘の顔を見ていると自然に、にやけてくる。
もちろん話しの内容はまったく覚えていない…
父がいつも真剣に話しを聞いていると思ったら大間違い(かも知れない)なのだ。
ママが起きてきたところで、焚火の番を頼み、猫娘と2人、朝の牧場へ散歩に向かう。
みどりの村が好きな理由はたくさんあるけれど、やはり朝の牧場散歩の気持ち良さがNo.1にくる。
娘と2人、のんびりと手をつないで歩くのは、それだけでなぜかとても楽しい。
相変わらず猫娘は何か思いつくと、舌足らずながらも全力で喋り出す。
山猫はそれを、右から左へ受け流す…
ではなくw 何となく聞いているが相槌だけ繰り返す。
とても幸せな時間だ、控えめに言って。
朝食はコーンポタージュディップ。
からだはとても暖まる。
この日の予定について家族会議を開き、昨日の長時間ドライブの疲れを癒すことに決定。
つまりは、1日ダラダラしよう!ということだ。
昼食の焼きそばに備えて、ヘキサの下のレイアウトを
焼きそば仕様にセッティング。
「お、なんだか落ち着いたね〜」とママが言う。
昨日のバタバタ設営で、ヘキサの下は荷物を置いただけという状況だったのだ。
「さあ、のんびりしよう!」
山猫も気合いを入れて、くつろぐ準備をする。
気合いを入れたらくつろげないんじゃないか、と思うけれど、そうじゃなく、やはりのんびりするには頭の切り替えが必要だし、俺は今からくつろぐんだ!と自分に…
このクダリは、自分でも長いと思う。
風も緩やかになり、気温はどんどん上がってきたのでシュラフも干してしまう。
YouTubeで音楽を聞く事にハマっている息子猫は、隙があればiPhoneにイヤホンをつける。
家族でキャンプに来て、イヤホンをしている者がいるのは、かなり不快だった。
周りにいる者は、会話を拒否されているとまで感じるのだ。
当然の流れとして、息子猫がiPhoneを触ることはこの日をもって禁じられることとなる。
やり過ぎなのだ…
マスタークイーンチェアで寛ぐ山猫ママだが、今回のキャンプで、シェラカップがあまり気に入らなかったようだ。
「コップなの?お皿なの?なんか中途半端じゃない?」
「うちのキャンプの課題は食器だね」
などと、ずっとブツブツ言っていた。
山猫は心の中で、
「いいかい?言っておくけど君はシェラカップの事を何も分かってない、何もだ」とつぶやいていたが、決して声には出さなかった…
割引券がもらえる
高山温泉が10時オープンなので、それに合わせて出かける。
家族4人で¥1,200、露天風呂もあり、とても気持ち良い温泉だ。
このお風呂に入れるのも
みどりの村の魅力のひとつである。
入浴後は、ここも我家の御用達になったスーパー
とりせんで買出しを済ませる。
お風呂でサッパリして、昼食の準備開始。
キャンプ場での昼飯は誰が何と言っても焼きそばだ。
そして今回は
絶対にソース味だ!と心に決めて来た。
味は大満足。
昼からビールを飲んで、焼きそばを食べ、快晴の天気の山の景色を満喫した。
午後からは、焼きそばで余った野菜をママにカットしてもらい、再び子供たちと牧場へ。
キャベツの人気は今ひとつだったが、ニンジンは、ポニーを筆頭に黒ヤギたちも取り合うほどの人気だった。
遊具広場では、猫娘に友達が出来た。
去年はグループキャンプのお子さんたちが多く、話しかけても話しかけても、なかなか相手にしてもらえなかった猫娘。
哀しそうにしていた去年の娘の顔を、山猫は今も思い出せる…
だが、今年はお友達になった
Sちゃんの方から、話しかけてくれた。
とても明るく活発な子で、猫娘が怖がる遊具にも、どんどん挑戦させてくれた。
父が頑張れと言っても聞かないが、友達に言われると頑張るのだ。
「よかったな、猫娘…」と山猫は微笑んで、遊ぶ2人を眺める。
だが突然、山猫にアクシデントだ。
「一緒にタカオニやろうよ!」
とSちゃんが山猫に話しかけてきたのだ。
それまで微笑みを絶やさず、たまに「すごいなぁ!」などと声をかけていた山猫の顔が一瞬で凍りつく。
〜昼からビールを飲んでほろ酔いの上、みどりの村の敷地内はほとんど斜面なので体力も使うのだ
山猫には、子供たちと一緒に、広場を走り回るイメージはどうしても湧かない〜
コンマ何秒かの間に、山猫は上のように判断し、即座に対応策を打ち出した。
「ちょっと待っててな、ちょうど暇なやつがいるから、呼んで来るよ」
と息子猫を呼びに行ったのは、
言うまでもない。
大人は時に、どこまでもズルくなるのだ…
天気も良く、暖かかった2日目も、そろそろ日が暮れていく。
我家のサイトは今回、トイレ棟の横だったが、常に世の中を前向きに考える山猫ファミリーは、そんな事は気にしない。
サイトに遊びに来てくれたSちゃんに、
「トイレがすぐ横にあっていいでしょ」と猫娘が自慢していたのを、山猫は頷きながら聞いていた。
夕飯は鶏ももの鍋。
今晩も冷えそうだったので、予定していたカレーはやめて鍋を選択した。
炊飯は七輪で。
子供たちは、拾ってきた小枝を七輪に刺して火遊びしている。
DVDもiPhoneも禁止にすると、やはりキャンプらしい遊びを始めるものらしい。
夕飯準備中のトワイライトゾーン。
毎度、自己満足の幕の撮影だ。
スマホでバシャバシャ写真を撮って、
「かっこいいなぁ〜」と独り言を言う山猫。
それを見慣れている家族は、もう山猫の方を見ることすらしない。
別にいいけど…
みどりの村の電源サイトのサイズはおおよそこんな感じだ。
シンクとヘキサの間に5×5mほどのスペースも出来るので、ファイヤープレイスも余裕で確保できる。
ファイヤープレイスは余裕で確保できるが、人は屋根があると、なぜかその下に集まるものだ。
いつものように、焚火は山猫ポジションで行われた。
21時頃、UNOを催促されたので、火の始末をして、シェルターで家族の団欒。
この夜も、子供たちの笑い声が耳に余韻となって残る、とても心地よい眠りだった。
のんびりした2日目と代わり、アクティブになる3日目につづく…
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